残存聴力活用型人工内耳

高い音が聞こえない場合、残存聴力活用型人工内耳(EAS)システムを使用することで音を聞くことの楽しさを実感できるかもしれません。

EAS とは?

特定の音が他の音と比べて聞きやすいことがありますか。人の話がいつもつぶやきのように聞こえますか。補聴器の効果が十分に感じられませんか。

このようなことに心当たりがある場合、高い音が聞き取れていない可能性があります。高い音が聞こえないのは、高音急墜型難聴と呼ばれるタイプの難聴です。このタイプの難聴は、子どもにも大人にも共通して見られます。

EASは、高周波数帯に関わる人工内耳の電気刺激と、低周波数帯に関わる音響部の音響刺激の2つのテクノロジーを組み合わせたものです。1 つの機器で2つの異なるテクノロジーを使用することにより、高い音から低い音まで幅広く音を聴き取れるようになり、友人との会話、音楽鑑賞、日常生活でのコミュニケーションがより容易になります。

EASの解説画像
低周波音
高周波音
SYNCHRONY EAS 1 2 3

低い音 - 音響刺激

  1. オーディオプロセッサのマイクが音を拾います。
  2. 低い音は増幅され、イヤモールドを介して耳に送られます。
  3. 増幅された低い音は蝸牛によって処理され、脳に送られます。 
SYNCHRONY EAS 1 2 3

高い音 - 電気刺激

  1. オーディオプロセッサのマイクが音を拾います。
  2. 高い音は電気信号としてインプラントに送られます。
  3. 高い音はインプラントによって処理され、脳に送られます。 
EASのメリット

聴くこと以上の意味

EASは聴こえの改善に貢献してきた長年の実績があります。聴こえが改善すると、生活の中で次のような多くのメリットが得られます:

  • 友人との交流をもっと楽しめます
  • ご家族とより良好な関係性を築くことができます
  • レストランなどの騒音が多い環境でも聴き取りやすくなります
  • 電話の声が聴き取りやすくなります
EAS システム
EAS 聴力温存

パーフェクト・マッチ

EASシステムは、主要な2 つの機器で構成されています。体内機器であるインプラントと体外機器であるオーディオプロセッサです。オーディオプロセッサは耳に掛けて使用します。オーディオプロセッサのマイクが周囲の音を拾い、拾った音をインプラントと オーディオプロセッサのイヤモールドに送ります。就寝時を除いて、オーディオプロセッサは1日中装着します。

インプラントはオーディオプロセッサと協働し可能な限り自然な音をお届けします。 インプラント は長年にわたり使用するものなので、将来のことを考慮して選択することをお勧めします。

easyMRI 
SYNCHRONY人工内耳

EASのためのSYNCHRONY

SYNCHRONYは条件付きMRI対応です。最新のEAS技術に加え、MRI撮影を受けることも可能です。

一方で、SYNCHRONYの最大の利点は、その非常に柔らかい電極にあります。MED-ELの電極と、きこえを最大限に引き出すためにどのように役立つかの詳細をご覧ください。

SONNET EAS オーディオプロセッサ

日々の快適な装用のために

軽くて快適な着け心地のSONNET 2 EASは、理想的なオーディオプロセッサです。防滴性能付きのデザインは日々の暮らしに実用的で、ご自身の生活スタイルに合わせてSONNET 2を使いこなしていただくことができます。

さらに、デュアルマイクを搭載したSONNET 2 EASは、どんな場所にいてもひとりひとりにとって最良の聴こえを提供します。


詳しくはこちら

SONNET EAS
SONNET EAS 小児装用者
 装用者の体験談
「EASの無い生活はもう想像もつきません」

次のステップへ

次のステップは何でしょうか?人工内耳の埋め込み手術前後には次のようなステップがあります。

1

診察

まず、ご自身またはお子さんが人工内耳の適応かどうかを確認するために一連の検査を受けます。耳鼻咽喉科の医師は、追加で考慮すべきことがあるかどうかを確認します。そして、ご本人やご家族に、次のステップの具体的な内容について順を追って説明します。

2

埋め込み手術

人工内耳の埋め込み手術は、通常全身麻酔下で行われ、数時間を要します。一般的に、手術を受けた方は翌日にはいつもどおりに活動できるようになります。個々のニーズによって異なりますが、入院期間が数日以上続く場合があります。 

3

音入れ

埋め込み手術を受けて数週間後に、はじめて人工内耳の調整が行われます。人工内耳の調整をマッピングと呼びます。最初のマッピングを「音入れ」と呼び、この日に言語聴覚士がオーディオプロセッサの電源を入れて、装用者の方が新しい音をはじめて聴きます。オーディオプロセッサの聴こえの設定は、その時点の聴こえに合わせて調整されます。

4

リハビリテーション

音入れ後は、人工内耳での聴こえに適応できるように、リハビリを行うことが重要です。人工内耳での聴こえを最大限に活用するには、リハビリが不可欠です。リハビリとして、言語聴覚士の先生と一緒にまたは自宅で聞き取り演習を行います。