磁気共鳴画像法(MRI)

以下の情報は、SYNCHRONYにのみ適応されます。 


MRI検査時の注意事項

以下の条件および安全ガイドラインに忠実に従った場合、特定のMRI環境下ではインプラントに害を及ぼすことはないことが証明されています(インプラントマグネットを手術で取り出す必要もありません)。インプラントマグネットは、MRI検査で位置がずれることなく安全に検査が行えるよう特別に開発されたもので、磁場強度によらず取り出す必要がありません。画像アーチファクトを防ぐ必要がある場合は、インプラントマグネットを外科的に取り出すことも可能です。医師およびMRI検査技師に対し、患者が人工内耳の装用者であること、特別な安全ガイドラインに従うことを都度伝えます。

MRI検査は、安全ガイドラインに従い、かつ以下の条件を満たした場合に限り実施できます。

  • MRIスキャナーの静磁場強度は0.2、1.0、1.5、3.0テスラに限ります。これ以外の磁場強度は避けてください。 他の磁場強度でMRIを実施した場合、患者が負傷したりインプラントを損傷したりする可能性があります。 
  • また、もう片方の耳に別の聴覚インプラントを装用している場合は、そのインプラントにも安全ガイドラインが適用されなければなりません。 


安全ガイドライン

  • MRI検査室に入る前に、患者は人工内耳のすべての体外装置(オーディオプロセッサ、アクセサリーなど)を頭から外さなければなりません。磁場強度が1.0、1.5、または3.0テスラの場合、包帯をインプラントを覆うように装着します。包帯は伸縮素材で、頭部を3周以上ぴったり巻けるような物になります(図A参照)。包帯は、痛くない程度にしっかり留めます。包帯を使用せずにMRI検査を実施した場合、インプラント部分に痛みを引き起こし、最悪のケースではインプラントやマグネットがずれてしまう可能性があります。
  • 頭部の向きは、1.0、1.5、3.0テスラのMRIでは真っ直ぐに保ちます。患者は頭を横に向けたり曲げたりしてはいけません。回転力がインプラントやマグネットにかかり、痛みを引き起こす可能性があります。0.2テスラの場合は特に指定の向きはありません。
  • 0.2、1.0、1.5テスラのMRIには、通常操作モードのみ使用可能です。3.0テスラでは、電極接点に熱が加わる恐れを防ぐために、比吸収率は1.6 W/kgを超えてはいけません。同じ理由により、3.0テスラのMRIでは頭部用送信コイルまたはマルチチャンネル送信コイルは使用してはいけません。
  • スキャン中、患者にはカチカチ音やビープ音が聞こえることがあります。MRI検査前には、患者へ十分なカウンセリングを行います。比吸収率(SAR)およびスルーレートを下げることで、このような音の抑制や強度の軽減ができます。
  • 画像アーチファクトを抑えるために、手術によりインプラントマグネットの上部を押しインプラントの下部からインプラントマグネットを取り出すこともできます。インプラントマグネットを取り出さずにスキャンした場合、画像アーチファクトが生じます(図B、図C参照)。
  • インプラントマグネットから非磁性スペーサー、非磁性スペーサーからマグネットへの交換試験を5回以上行っています。
  • 頭部以外の体の部位(膝など)を検査する場合も、以上の指示に従ってください。下肢を検査する場合は、MRIスキャナーには患者の足から入れることを推奨します。

 

MRI検査の安全条件と安全ガイドラインに従わない場合、インプラントを損傷し患者を負傷させる危険があります。


図A:インプラントを固定する包帯

 


図B:1.5テスラで生じた画像アーチファクト。左の写真はインプラントマグネットによって生じる画像アーチファクト、右の写真はインプラントマグネットに代え非磁性スペーサーを用いた場合の画像アーチファクトを表します。

 


図C:3.0テスラで生じた画像アーチファクト左の写真はインプラントマグネットによって生じる画像アーチファクト。右の写真はインプラントマグネットに代え非磁性スペーサーを用いた場合の画像アーチファクトを表します。

 

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